「グローバル人材の育成、成功の秘訣とは」

スキル面でも精神面でも成長を促すインドでの研修

こうした日本企業の動向に応え、ヒューマンリソシアは、インドのパートナー企業SRM Group(※)(以下、SRM)の協力を受け、ITと英語を合わせた研修プログラム「超実践型IT+集中英語研修」を実施する。IT研修の指導やサポート、監修は、SRM Technologies社および同グループのWill Computers & Communications社が担当する。

研修先がインドであることには大きな意味がある。

まず、インドがIT先進国であることだ。「産業分野や企業規模に関係なく、ITの知識やスキルは不可欠になっています。職種から見ても、技術職だけでなく、マーケティング、営業、財務など、あらゆる職種にITリテラシーが求められる時代。そうした時代に、IT先進国であるインドで学ぶことは大きな意味があります」。

インドは伝統的に数学、理工学に強い国柄だ。今、ITの最先端の潮流を切り開いているのはアメリカのシリコンバレーだが、ここで働く技術者の実に30%がインド人だと言われるほど。その人的つながりから、インドでのソフトウェアのオフショア開発事業は急成長し、それを端緒に、日本を含む先進国の企業がインド企業に開発を委託することが増え、インドは世界のIT開発が集積する一大拠点となった。そのインドで学ぶことは最新の世界でのITの動向とノウハウに触れることにもなる。

次に、英語が公用語であること。インドが欧米企業によるオフショア開発需要をとらえた大きな理由の一つは英語が通じることだ。日本人にとっても、英語によるコミュニケーションを学び、実践できる場としてインドの価値は高い。

そして特に日本人にとって大きなポイントとなるのは、気候や生活環境の厳しさ、交渉のむずかしさである。海外におけるビジネス交渉やプロジェクト推進には、英語力に加え、積極性、粘り強さ、論理性などが必要になる。「欧米での研修を実施したことのある企業の経営者にうかがったところでは、恵まれた先進国では厳しい状況に追い込まれることが少なく、あまり成果が出なかったとのこと。それに比べインドでは、発展途上国だけにインフラが整っていなかったり、想定外の事態が起こることも高く、受講者が多面的に鍛えられます。さらにインド人は世界一のタフネゴシエイターと言われます。彼らを相手に訓練することで、交渉力や積極姿勢が養われます」。

※SRMTechnologies社はソフトウェアアウトソーシングサービス(ソフトアプリ開発、システムインテグレーション、ハードウェア組み込みソリューション開発、コンサル、プロジェクトマネジメントなど)を行うIT企業。また、ITインフラやソリューションを担当するWill Computers & Communications社はSRM Groupの系列会社である。

SRM大学

研修はSRM大学(南インド最大級総合大学:SRM Group)キャンパス内施設で行われる。

模擬プロジェクトで実践的に学びながら成長できる

 実際の研修は、ヒューマンリソシアのパートナー企業であるインドのSRMが既に日本で蓄積したノウハウを土台にしている。基本的なカリキュラムは6週間。1週間をビジネス英語に、2週間を選択したプログラム言語などのIT研修に、残りの3週間を模擬プロジェクトの遂行を通じて学ぶ研修に当てている。場所はSRMの運営するSRM大学のキャンパス内にあるSRM Groupの研修施設だ。基本的に英語しか使えない環境である。

  「SRMは同じ企業グループにさまざまな事業を行う企業を持っているため、多種多様なシステムが必要になります。研修では、そうしたシステムを題材に、企画からソリューション提案まで取り組みます。システム開発全体の中で、自分がどこを担当しているのか、どの部分が重要なのかを知ることができ、開発の実際のプロセスを経験することができます。開発した成果物を見ることができるのも良い点です」。

 特に効果として重要なのは、自ら積極的に動かなければ、物事が前に進まないことだ。「受講者は、ヒアリングから始め、プラニングし、要求仕様を受け、ソリューション提案にまでこぎつけなくてはなりません。それを英語で、タフなインド人相手にやり遂げなくてはなりません。これは日本でも欧米でもできない経験だと思います。こうした厳しさこそ、グローバル人材育成には必要です」。

 しかし日本企業の経営者には、このことに気づいていない人も多いと山根氏は語る。日本企業には、品質の良い製品を作りさえすれば売れる、という信仰のようなものがあるが、現在は多くの製品が品質では差別化できなくなっている。またグローバル化人材=英語力のある人材と考える傾向も根強いが、英語力だけでは、未知の市場の開拓などはできない。「最終的にはマインドセットが変わることがグローバル戦略には不可欠です。この研修はそれを可能にする点で、他の研修とはまったく異なると思います。以前は、内向きだった社員の方が、インドでの研修を受けて帰国し、自信を持って英語でプレゼンしている姿を見て驚かれる経営者もいます」。

SRM大学2

研修では現地企業へのヒアリングから英語によるプレゼンテーションまでを実施。

インドだからこそ得られる自信とチャレンジ

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