92%がRPA活用の拡大を望む一方で、76%が「RPA人材の育成が難しい」と回答

RPA利用企業アンケート調査結果

 ヒューマンホールディングス株式会社の事業子会社で人材サービス事業を運営するヒューマンリソシア株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:御旅屋 貢、以下「当社」)はこのたび、RPA(※1)利用企業へのアンケート調査を実施いたしました。

 調査結果では、RPAを利用している、もしくはこれから利用する予定である企業担当者のうち、92%が活用を広げたいと回答し、RPAの有効性が高く評価されていることがわかりました。一方、「RPAスキルをもった人材の育成」を課題にあげた人が76%に上る結果となり、「RPA人材の育成」が急務であることが明らかとなりました。
 
※1: RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)とは、ソフトウエア型ロボットによる業務自動化の取り組みのこと。
「仮想知的労働者(Digital Labor)」とも言われ、主にバックオフィスにおけるホワイトカラー業務の代行を担います。

【調査結果のポイント】
・76%がRPAスキルを持った人材育成が課題と回答
・RPA活用を拡大する意向は92%と、大きな期待が寄せられる
・シナリオ開発担当部署は、56%が利用部門と回答、情報システム等の推進・支援部門は約3割

調査結果概要

92%が活用拡大の意向と、RPAに大きな期待

 RPA活用について今後の展望を聞いたところ、「積極的に拡大していく」が56%、「効果を見ながら拡大していきたい」が36%と、計92%が拡大意向となった。RPAの有効性に期待を寄せていることが明らかに。
 
図1 今後の展望
 

RPA活用促進に向け、76%が「RPAスキルをもった人材育成が難しい」と回答

 RPA活用を促進するにあたり、取り組んでいることや工夫していることを複数回答で聞いたところ、「積極的に人材育成に取り組んでいる」が54%と最多となった(図表2)。続いて、「従業員の理解促進」(34%)、「経営層の理解促進」(13%)と、社内の理解・協力体制づくりに取り組んでいることがわかる。

図2 RPAの活用を促進するために取り組んでいること
  次に、RPAの活用を阻害している要因について複数回答で聞いたところ、76%が「RPAスキルを持った人材育成が難しい」と回答した(図表3)。自由回答では、「通常業務と平行してRPAの習得をすることが難しい」等、兼任でRPAを担当しており時間が取れないといったコメントも多く見られた。

図3 RPAの活用を阻害していること
 

シナリオ開発を担当する部署は、56%が「利用部門」と回答、現場がRPA活用を主導

 主にシナリオ(※2)開発を担当する部署について聞いたところ、56%が利用部門と回答した(図表4)。半数以上が利用する部門自らシナリオを開発しており、現場がRPA活用を主導している実態が明らかとなった。

図4 主にシナリオ開発を担当している部門
  また、導入初期と拡大期(複数部門もしくは全社に展開して活用を推進している時期)を比較すると、活用が広がるにつれ、利用部門でのシナリオ開発比率が高まる(図表5)。RPA活用の拡大には、利用部門が積極的にシナリオ開発にかかわることが重要だと推測される。

図5 シナリオ開発部門:導入期と拡大期の比較.
※2:シナリオとは、作業をフローチャート形式で手順化したもので、このフローチャート図をもとにRPAが自動化を実行します。
 

シナリオ開発者は、1~2人でスタートし、拡大期には34%が10人以上

 シナリオ開発担当者については、導入期には1~2人が半数を占める(図表6)。利用が進む拡大期では、10人以上シナリオ開発者がいるとの回答が合計で34%となった(図表7)。利用部門でのシナリオ開発が主流となる中、いかに、利用部門にてシナリオを開発できる人材を育成できるかが、RPA活用を拡大するポイントと考えられる。

図6-7 シナリオ開発担当者数.
 

調査結果の分析コメント

ヒューマンリソシア RPA事業本部 企画部長 岡本 哲英
 
ヒューマンリソシア RPA事業本部 企画部長 岡本 哲英
 今回のアンケート調査結果では改めて、業務自動化や効率化に向け、RPAの有効性に大きく期待が寄せられていることが明らかとなりました。
 
 一方で、RPAを活用するにあたり「人材育成」が重要であることが浮き彫りとなりました。この結果が示しているのは、RPAはあくまで定型業務を自動化するITツールであって、導入すれば勝手に動いてくれる、いわゆる「魔法の箱」ではないということです。
 
 当社では、RPA導入を検討されている企業様に、「人つくり(教育)」と「ルールつくり」に取り組んでください、とお話ししています。本アンケート結果が、RPA活用を進める上でのヒントとなれば幸いです。
 
 
 ≪調査概要≫
調査期間:  2019年8月6日~12月17日
調査対象者: 当社RPAシナリオ作成技術者養成研修に参加した法人担当者 
回答数:   総計1,588件(トライアル中:567件、導入初期:499件、拡大期:458件、その他:64件)
調査方法:  インターネット調査
※調査結果の構成比は、小数点以下を四捨五入して算出しているため、合計値は必ずしも100%とはなりません。
 
 

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ヒューマンリソシア株式会社 広報担当:吉田 まで
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