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第68回 IT系資格試験の合格率と難易度の関係 |
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■ 今回はIT系資格試験の合格率と難易度の関係を分析します この連載の第26回「合格率は無視、合致率を重視」(※1)で書きましたとおり、私はIT系資格試験において合格率を重視するのはやめましょうと述べ続けています。しかし、いまだに合格率を気にする方が多いようで、中には、合格率で難易度がわかると誤解している方も少なくないようです。そこで今回は第26回のフォローを兼ねて、IT系資格試験の合格率と難易度の関係を分析しましょう。なお、ベンダー系試験は合格率などの詳細情報を公開していませんので、今回は統計情報を公開している情報処理技術者試験のみを対象とします。 ■ 前回コラムへの予想外の反響 実は、今回このコラムのテーマとして合格率を取り上げることにしたのは、前回の第67回「バランスと基礎力・読解力重視へ変わったITパスポート試験」に対する予想外の反響が理由です。それは、私が述べた「(3回目のITパスポート試験の)難易度は2回目よりは遥かにやさしくなりました」という記述に対してで、読者の方からの「2回目の合格率は50.7%、3回目の合格率は42.3%だから逆ではないか」という意見でした。言うまでありませんが、私が2回の難易度の差を述べたのは、実際に問題を解いてみた結果からです。そして、私はこのご指摘に対して、2つの反論をすることができます。 ■ 2回目のITパスポート試験の操作された合格率 1つは2回目のITパスポート試験の合格率は、試験後に「難易度補正のための得点調整」が行われた結果であることです。情報処理技術者試験センターの「平成21年度秋期ITパスポート試験の難易度補正について」 ■ 2回目と3回目の合格率を比較することには意味がない もう1つは、同じITパスポート試験であっても2回目と3回目の合格率を比較することには意味がないということです。もしも、全く同じ人たちが2度受験したのであれば比較できますが、当然そうではないからです。情報処理技術者試験の統計情報 ■ レベル4試験どうしを比べてみるとわかること さて、ITパスポート試験をレベル1とする情報処理試験は、レベル2の基本情報試験、レベル3の応用情報試験までは共通で、レベル4からは専門別に分岐しています。そこで、2009年秋に行われたレベル4試験の合格率を比較してみましょう。最も受験者が多かったのは情報セキュリティスペシャリスト試験で合格率は18.5%、次に多かったのはネットワークスペシャリスト試験で合格率は14.5%でした。よって、合格率だけを見ると1.28倍もの違いがあります。では、この数字だけを見て「ネットワークスペシャリスト試験は情報セキュリティスペシャリスト試験の1.28倍受かりづらい」と言えるでしょうか?
あるいは、「ネットワークスペシャリスト試験は情報セキュリティスペシャリスト試験の1.28倍難しい」といえるでしょうか? ■ まとめ ということで、私はIT系資格試験の合格率と難易度にはほとんど関係がないと思っています。そして、第26回「合格率は無視、合致率を重視」の結論のとおり、こだわるべきなのは合格率や難易度ではなく、資格とあなたの目標・目的との合致率です。IT系資格の合格は目安や手段ではあっても目標や目的ではありません。その資格があなたの目標や目的にどの程度マッチしているのかの方をじっくり考えてください。「受かりやすいから受ける」ではなく「受かるべきだから受ける」のです。そういう試験であれば、おのずからやる気も違ってくると思います。ヒューマンアカデミー各校が皆さんの合格のお手伝いを致します。詳しくは担当スタッフに気軽にお問い合わせください。私は新宿校・大宮校・千葉校で、皆さんのおいでをお待ちしています。 (第68回 了:2010年7月) (※1)第26回 合格率は無視、合致率を重視 |
ITコンサルタント 平野正喜(ランドッグ・オーグ) ヒューマンアカデミー非常勤講師 |