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BIMのススメ

広がりそうなの?(下)

 欧州各国では、BIM導入に向けた動きが一気に加速してきた。牽引するのはBIMを足がかりに公共事業のライフサイクルコスト(LCC)を2025年までに33%削減する方針を打ち出す英国。16年には企画から設計、施工、維持管理の各段階でBIM導入を義務化する道筋を描いている。33%の削減目標は英国政府としての明確なメッセージであり、国策としてBIMを推進していく表れに他ならない。

 英国がBIM導入のロードマップを打ち出したのは11年。義務化に向かって突き進む英国の背中を追うように、欧州各国が敏感に反応している。英国と同様に16年度を第一の到達点に見定め、BIM導入の準備を進める国は少なくない。既に英国では導入指針となる7つのドキュメントを作成済みで、残り2つが整えば設計から施工、維持管理までの導入基盤が確立できる。BIM導入を推し進めながら、自らの経験をもとにした流れを国際標準として定め、それを海外展開しようという狙いが英国政府にはある。

 アジアでは、シンガポールが先行する形で、一定程度の建物に確認申請時のBIM提出を義務化している。2013年度から延べ2万平方メートルを超える大規模建築物でBIM申請の適用を始め、15年度からは適用範囲を延べ5000平方メートル以上に拡大した。設計者や施工者に助成金を与え、国を挙げて企業のBIM投資を後押している点も見逃せない。日本国内で導入実績がないゼネコンもシンガポールの現地法人では専門組織を置き、現地ではBIMが業務ツールになっている。

 国の後押しによって、BIM導入の速度は大きく違ってくる。高まる海外の導入速度に、日本のプレイヤーが後押しされる流れも少なからず出てきそうだ。特にゼネコンや大手設計事務所では海外事業を拡大していることから、海外プロジェクトをきっかけに社内のBIM導入をさらに加速させる可能性が十分にある。

日刊建設通信新聞社 編集局課長 西原一仁

執筆者プロフィール

西原一仁(にしはら・かずひと) 日刊建設通信新聞社編集局課長

1993年3月法政大学卒、同年日刊建設通信新聞社入社。日本道路公団(現NEXCO)や首都高速道路公団、中央省庁などを担当後、建築設計やゼネコン担当を歴任。主に建設生産システムをテーマに横断的な取材を進め、2006年からBIMについての取材を精力的に展開中。BIM関連の連載は20本を超え、このうち直近の7本を冊子化している。静岡県出身。46歳。

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